185 鍋島色絵薔薇文向付 製作年代 元禄〜享保(1688−1736年) h6.9cm d10.2cm

これは殿様の用いた陶磁工芸の最高を行く、気品と風格に満ちた茶碗である。
いかなる色絵にも負けない鋭い感覚があり、瀟洒なたたずまいがある。
これは鍋島藩窯の技術が極点に達したときの作品であり、鍋島初期のものに見るような迫力にかけるが、鍋島でなくては見ることのできない貴族的な風格のもので、磁肌も清浄無垢、縮緬を思わせるような吟味された美しい肌は鍋島最高といいたい。