169 鍋島色絵縁鉄砂青海波椿文皿 製作年代 元禄(1688−1704年) h4.5cm d15.3cm

この皿は青海波を二段に配し、椿を写実的に表現し、斛のある重厚さを感じさせる。
椿一輪という日本人の茶花的感覚を描いたものである。葉の黄ばんだ虫ばまれた表現、赤に黄味を加えた花や蕾、濃い緑の葉、これが渾然と調和して、色彩効果を渋く高く盛りあげている。又青海波が白地で中断され、バックとしてのより見事な効果を発揮し、口縁の輪帯が濃い鉄砂で区切られているのも逞しい。