168 鍋島色絵菊花流水文皿 製作年代 宝永〜延享(1704−1748年) h4.6cm d15.8cm

全体の地を染付で覆い、これに濃淡をほどこして流水を描き、口縁に添って青海波を廻らすなど、いうべからざる異様な表現を行ない、赤、黄、緑などの菊花を配している。
極めて幻想的な表現であり、この感覚は伊萬里は勿論中国のいずれの磁器にも見いだすことのできない鍋島独自の色絵の世界であって、その鍋島の中でこれのみが発散する特別のもので、東洋的な哲学的韻致となって流れている。