167 鍋島色絵秋海棠水仙文皿 製作年代 元禄〜享保(1688−1736年) h4.4cm d15.1cm

この皿は天下にこれ以外にない名品である。
文人的意欲を逞しくする乾山が出て、風流な雅陶を高揚し、その風潮が熟した頃でないとできそうもない趣向のものである。
然し庶民の日常生活につながるモチーフも藩窯陶工の手になると、気高い気品に支えられ、優雅な貴族趣味のものとなる。
中央の秋海棠の葉を染付で濃く描き、これに滋味深き水仙と楚々たる花の色彩の配列によって、幽玄な世界を演出した。