150 鍋島色絵青海波牡丹文皿 製作年代 享保(1716−1736年) h5.3cm d20.0cm

鍋島としては極めて装飾的な構図である。これは鍋島の欠点と長所を遺憾なく示しているところに大変面白味がある。
青海波に浮かぶ牡丹これなど全く想像を絶する大胆な構成で、手法も豪華よく大名の日用品たる風格が感ぜられるが、何れにしても詩情に乏しく、雅味、叙情に欠けるものをいだかせる、これは筆者のみであろうか。
然しながら鍋島の誇る装飾工芸の最たるもので珍重する価値がある。