144 鍋島色絵紅葉幔幕文皿 製作年代 正徳〜元文(1711−1741年) h5.6cm d20.4cm

時代はやや下がるけれども、桃山から江戸時代の観楓饗宴の情趣が語られて懐しい。この幔幕の下で、酒を汲みかわし、舞を奏で美女が踊る。華願な宴が想像される。
この皿は観楓饗宴を象徴する一つの省略された風景画であり、暗示的な構成で深い叙情が織り出されている。こういう皿を季節に使ったならば、どんなにか豊かになることであろう。日本独特の余韻ある詩情を示す皿として楽しめる。