142 鍋島色絵水草文皿 製作年代 元禄〜正徳(1688−1716年) h5.8cm d20.0cm

美しいといえばこれ程美しい見事な皿は鍋島といえども極めて少ない。特に濃淡な染付の微妙な味には気高い気品があり、その染付の間を縫って、赤、黄、緑の水草を織り交ぜてその色の醸し出す効果は、優雅な貴族趣味の魅力を余すところなく表現している。あまりにも色彩が美しいため、元禄以前のものに見るような、こくのある力強いものは感じられないが、芸境の高さを示す代表的作品である。