141 鍋島色絵小手毬文皿 製作年代 元禄〜享保(1688−1736年) h5.7cm d20.3cm

初夏の季節に咲く可憐な小手毬の花を図案化したものである。
器一杯に広がる四本の枝には赤く咲いた小手毬の花が咲き誇っている。この花弁を描く手法は紫陽花と同様で親しみのある筆致である。
葉は緑、黄、染付で描かれており特に染付の色調が格別である。上段の枝をほとんど器全体まで延ばしているが、空間の取り方が巧みで聊かもわずらわしさがない。繊細優雅な鍋島らしい作調で香り高い名品である。