138 鍋島色絵寿之字宝尽くし文八角皿 製作年代 宝永〜延享(1704−1748年) h5.4cm d21.0cm

これは鍋島の最も型物らしい文様である。伊萬里の型物とは製作の根本を異にし違った風格と思想がある。幸運と不老長寿を願う江戸時代の貴族には最もふさわしい目出度い皿であったのである。
文様の材料としては誠に纏めにくい多くの素材を一つの画面に欲深く取り入れようとした無理が現われているが、さすがに練達の筆力と創意があり、鍋島として珍重され類品のない名品となったのである。