131 鍋島色絵岩牡丹植木鉢文大皿(重要文化財)
製作年代 元禄〜享保(1688-1736年) h8.4cmd30.7cm

鍋島の尺皿としては、最も古いもので、これは世界に類を絶つ名品中の名品である。この文様は蓬莢山風な夢をもつ岩に、深紅の牡丹を配し、それにしおらしい萩を添えるのも対照的で赤は鍋島独特の濃厚な渋さを強調し、あたかも一幅の名画を見るようである。
これは華麗な鍋島ではない。絢爛たる色彩の美しさもない。然し沈んだ色彩で輝きを発散している王侯の雅品に満ちた鍋島至高の異色ある大傑作であるといいたい。